2018年3月5日月曜日

さようなら



さよならっていうだけで
なんだか悲しい気持ちになるような

そんな気持ちもするけれども
でも、何も言わないと、
将来会う機会がなかったら後悔する気がして

また会う約束もしてなくて
でも「またね」って言うのは気恥ずかしくて

また会いたいけどあなたには、今日もやっぱり
さようなら

2018年3月2日金曜日

あいさつ

あいさつは みんなを元気にしてくれる。 あいさつを 言われた人だけじゃなくて。 あいさつを 誰かに言うだけで自分も元気になる。

2018年2月19日月曜日

山の上の手

山の上に伸びた手は、 大きく空をつかみ、 宙に浮かんだ霞の中に、 腕が動いた跡が揺らぎ消えた。 手は膝に触れ、つかの間そこに安定するかに思えたが、 重力に従い崩れ落ちる体の先駆者として、 足下を覆う小さな岩の子供たちに着陸する。

2018年2月15日木曜日

粗悪な社名入りのペン

年をとり、 ペンの指を置く部分は次第に ベタベタとしたおぞましい存在に変わり、 ペンを取ったその手でチョコレートを触るのが憚られるようになる、 そんなときには、こんな陳腐な社名入りノベルティグッズを作ってしまった会社は後悔するだろうか? それとも、ベタベタするようになるまでに潰れているかもしれない。

2018年2月13日火曜日

飛べない鳥たち

白と黒の塊がじっとベッドから私を見つめていた、 その塊は実は多数の生き物でできていて、 いや実際には生きていなくて、 生き物を模したものでできていて、 生きてはいないし、 たとえ生きていたとしても恐ろしいものではないけれども(たぶん)、 それでもたくさん集まって一つの塊を形成していると、 おぞましい。 それらは個々に一対の目を持ち、 その乾燥したガラスや、つやつやのプラスチックや、繊維で作られた空虚な小さな目の数々は、 一つの巨大な白黒の塊の中から私を見やる。 その塊は日々増殖し、 ベッドの片隅から今は半分以上を占め、 家はこの生命も意識も持たない不死の塊に浸食され、 白と黒の領域を増していく。 いつの日にか、徐々に部屋の中で割合を増していくこの白黒の塊、 この生を超越したぬいぐるみたちは、 この家をチャップリンの映画のように滑稽で色の無い世界に変えてしまうことだろう。

2018年2月9日金曜日

絡まり合う連鎖

明確な始めも終わりもなくて 生も死も ひとつの連続のなかに絡まり合う無数の連鎖の部分であって 白と黒に単純化したい人にとっては 自らを騙して生きていかないといけない難しい世の中だ

2018年2月6日火曜日

鬱々と

鬱々と、ただ鬱々と、鬱々と。 一時それを晴らしてくれたつかの間の救済は ただの幻覚にしか過ぎず その点、酒や麻薬となんら変わりない

2018年2月1日木曜日

流れる時

流れて行った時は何処に溜まるのだろうか どこに渦巻き、未来との合流を待つのだろうか それとも時は、流れ流れてまた戻ってくるのだろうか

2018年1月30日火曜日

緑の海で

緑の中で、
緑の海に漂って、
流れる風を頬に受け、
鼻腔に緑の命を感じ、
服も風と戯れ声を上げ、
それが緑の歌と共に、
耳にまで届く。

空を仰げば、
そこには青から青までの無限の色合いが広がり、
また白い雲もそこに様々に違う白色を落としている。

それらの色を映し出した、
太陽の目に見えない暖かい線の接吻が、
布と、私の露出した肌とを優しさを持って焼き、
それまで冷たかった心の塊を、
無限の微笑みで溶かし、
緑の風の息吹がそれを柔らかく包み込む。

心はもう悲しみの涙を流さず、
寂しさに震えることも無く、
怒りに枯れることも無く、
つかの間の永遠を堪能するのだ。

次にこの日が来る日を夢見ながら。