2017年10月7日土曜日

泥沼のプールで


不確実という名の泥沼に、首までつかって
かろうじて口は泥の外で息をしているものの
いつ泥が口の中に流れ込み、溺れてしまうのか
わからないまま時が過ぎていく

しかし現実には、口の中にまで泥が入ってはいない
今のところは。

そんな状況のまま時は過ぎていき
実際にそんな状況に居ることすらあなたは思い起こさない
きっとあなたは高級ホテルの屋外プールで
優雅に泳いでいる自分を想像している
きっと頭まで水につかれば、脚はプールの底に着いて
水中で跳躍すれば、顔を水面から出すことができる、と。

現実の認識が正しいか、間違っているのかはどうだっていいのかもしれない。
危機的状況に陥っているか、それとも自発的にこの状況に居るのかという認識の違いは
あと一歩で溺れるところにいるという事実をどこまで頭に留めているのかという違い
どれだけ危機を目前にして楽天的に過ごせるかという違い
溺れた瞬間、それが来たるべきしてきた悪夢か、予想だにしなかった悪夢かの違い
結局、迎える結末は誰の目にも同じだ。

2017年10月5日木曜日

崩れ去った小さな世界

あなたの小さな世界は
一振りの言葉の羅列で壊されてしまった
足下に崩れ落ちた世界の断片は
その一つ一つにあなたの価値観を反映して
バラバラになってなお
なぜそれらが一つの構造物になっていたのか理解できないでいる

2017年10月4日水曜日

風邪をひく創作者

かぜを引いているときは、変なテンションで、
創作意欲が湧いて来ないかい?
なんだかハイになったような気分になって?いやいや、風邪薬を服用してハイになってる訳じゃなくてさ、風邪の力か、それともそれに対応する体の副作用か、頭の守衛がお留守になっているような感じさ。

うん、わからないでもないが。

そんな時にできる作品は、普段作るものとは違う凄みがあったり、クレイジーさを持っているんだ。

君は創作家だろう?じゃあ君は意図的に風邪をひくことによって想像力を引っ張り出しているのかい?それはお酒や麻薬を使って創作する連中とどう違うんだい?

おなじだと思うよ。金もかからないし、違法じゃないってだけさ。

2017年10月3日火曜日

弱い

弱い
弱い
弱く
弱きを
弱くも
弱いから
弱くても
弱らせ
弱いままに
弱めて

弱る

2017年10月2日月曜日

好意の難しさ

好意は難しい
好意の認識には差がありすぎる

好意を持って行った事が
悪意に取られる事もあるし

好意を持って行った事を
当然のことと思われることもある

好意を持って行ったことが
ロマンチックな好意だと認識されてしまうこともある

ロマンチックな好意を持って行ったことが
ただの行為に受け止められることもある

好意の認識の正誤を確認する事は難しいし
例え好意の方向性が確認できたとしても

好意のレベルを判断する事はどれだけ長い会話を行ったとしても到底無理だろう

2017年10月1日日曜日

無限の霧

別に正しい認識はないし、間違った認識もない。そこにあるのは無限の誤解から生まれる靄だけだ。