2017年10月7日土曜日

泥沼のプールで


不確実という名の泥沼に、首までつかって
かろうじて口は泥の外で息をしているものの
いつ泥が口の中に流れ込み、溺れてしまうのか
わからないまま時が過ぎていく

しかし現実には、口の中にまで泥が入ってはいない
今のところは。

そんな状況のまま時は過ぎていき
実際にそんな状況に居ることすらあなたは思い起こさない
きっとあなたは高級ホテルの屋外プールで
優雅に泳いでいる自分を想像している
きっと頭まで水につかれば、脚はプールの底に着いて
水中で跳躍すれば、顔を水面から出すことができる、と。

現実の認識が正しいか、間違っているのかはどうだっていいのかもしれない。
危機的状況に陥っているか、それとも自発的にこの状況に居るのかという認識の違いは
あと一歩で溺れるところにいるという事実をどこまで頭に留めているのかという違い
どれだけ危機を目前にして楽天的に過ごせるかという違い
溺れた瞬間、それが来たるべきしてきた悪夢か、予想だにしなかった悪夢かの違い
結局、迎える結末は誰の目にも同じだ。

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